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[音楽ブログ]海外でメジャーツアーをする方法

2019.09.24
方法はそんなに難しくない、誰でも可能
LOKA in Jakarta

写真をほとんどフリー素材使ってたので、自分のライヴ写真も貼っておきました 笑 2018年にジャカルタでライヴをした時の一枚です。フェス出演で、2日間で総動員数は30万人と言う大規模イベントです。やってて思ったのは、前方はメチャ盛り上がるんですが、後ろは一体どれくらい音届いてるんだろ。。。でした 笑
海外でメジャーツアーと言うのはいわゆる、メジャーなバンドと一緒にツアーを回るという事です。誰でも憧れのアーティストいますよね、そんな人達と毎日ツアーを回れたら楽しいです。観客は満員、ファンも自分と同じ趣味を持ってるので新しいファン獲得にも最適、ツアーのクオリティで言えば良い事づくしです。
実はそんな夢のまた夢というほどの事ではないので、バンドとして実力・演奏力があれば、現地動員がなくても誰でも可能です。
僕が初めてメジャーツアーしたのは2009年です。
Mushroomedとhed(P.E.)と言うバンドと全米36本を40日間で回るという超過酷なツアーでした。空き日の4日間も休みではなく、単純に移動日なので毎日フル稼働です。移動距離が確か全体で3万キロとかでしたね。日本列島を約3往復って感じですw 20代って素晴らしいw 僕らは当時メンバーのみでツアーしてて、運転も2〜3時間ずつを5人で交代しながらでした。機材車15人のりのFordのVanでトレーラーを牽引してその中にアンプ2台、ドラムセットなど全て積み込み、車内には3列シートに一人ずつ横になって睡眠、一人助手席、ドラバーみたいな感じです。
このメジャーツアー初日はイリノイ州にあるPop’s Saugetと言うライヴハウスでした。初日が1番キツかったのを覚えてます。なんせ我々の拠点はカリフォルニア州。。。そこからイリノイ州まで確か3日間くらい運転でかかりました。。。

約3000Km離れてます。。。

はい、初日で日本列島既に横断する距離ですねw
本当、頭にくるくらいデカイ国です。。。前記事でアメリカは選ばないと話したのはこういう理由でもあります。デカすぎて攻略にかなりの時間かかります。イコールそれだけ予算も必要なので、現地生活していない以上はオススメできません。
矢印の方向は確かこんなルートだったって感じです、正確に覚えてはないですが高速を使うとこんな感じだったはず。。。途中、オクラホマ州で農道を通ったのですが、死ぬかと思いました。要は農家と農家の間をひたすら走る、景色は本当のトウモロコシ畑のみ。ガソスタ。。。どこ。。。?って言う状況がギリギリまで続いて本気でこの牽引付き機材車を5人で手押しするのか?ってビビってました。しかも時期は7〜8月、外は灼熱。。。なんとか小さな個人経営?ガソスタ見つけたので命拾いしましたが、この後我々はタンクも持ち運ぶようになりましたw
命からがら着いて、即ライヴ。その初日の様子を当時の知らないお客さんがYouTubeに載せてくれていたので貼っておきます。


大体1000人くらいの動員でした^^ 本当かよ?って思う人は2:40〜秒辺りで観客の声援が聞こえます。
では、どうこのツアーをブッキングできたのか?解説します。
めちゃくちゃ簡単です。買い取りました。海外ではこれをBUY-ON Showと言います。金かよ〜〜〜って思った人、これ当然の話なんです。音楽業界ではマーケティング手法の基本で、誰でもやってます。逆に言うと質の高いツアーに出演する為に最も手っ取り早い方法です。
これ多分、業界からしたら言うなよ!って情報かもww
メジャーバンドだろうが、インディーだろうが、どこでも行われています。
ビッグアーティストでも必ずお金は動いてます 。これは理解しておきましょう。日本だとあまり公にされてない、と言うが上手に隠しますよねー。
でも、動員の多いバンドを呼ぶ際にギャラがかかるのと同じなんですけどね。

少しハードルが高いのは、こう言ったツアーの販売をしているコーディネータを見つける事ですね。胡散臭い奴もいるのでこれは気をつけねばなりませんが、基本的には前記事で書いた手法で人を探せば出てきます。コーディネータも買い取り相手を探してますし、その価格から%を抜いてるので。買い取った金額のほとんどはヘッドライナーアーティスト又は企画者に入ります。
因みにこのツアーはダブルヘッドライナーだったので、両バンドともにお金が入り、彼らはそれを大体ツアーの経費にしてます。当時で確か150万円くらいでした。1ライヴ4万円くらいの価格ですね。
( ̄◇ ̄;)って思う人、大丈夫です。いや、むしろ自分の音楽に自信あるなら大丈夫。自信のない人はもとよりこんなツアーやろうとも思わないでしょうし。

僕らはこのツアー全体で実質買い取り価格以上の売り上げを物販で出してます。
このツアーだけでCDは$10~$15のものを合計1000枚手売りしたので、これだけでツアー買い取り額はクリアしてます。その他Tシャツなどの物販の売り上げもありましたが、基本これはツアー中のガソリン、食費などの経費に消えました。
よって振り返ってみた時、お金は±0みたいな結果でしたね。自分で言うのもなんですが、アメリカという大国で全く名の通ってないバンドにしては上出来だと思います。
ファンと認知度は一気に上がったので、当時流行していたMySpaceの数字がグイグイ伸びてました。かけたお金に対してファンの増加は好調だったので、成功したと言えます。しかも、それだけじゃないです。買い取りと言う方法だっただけにヘッドライナーバンドがめちゃ優しくしてくれますw Tシャツが売り切れて足りなくて困っていたところを業者紹介してくれてスーパー安価で制作してもらえたり、彼らのツアーバスでやんちゃさせてもらったり、とにかくめちゃくちゃ仲良くなれました。彼らも我々が支払った買い取り金で助かっているのを、理解しているからです。10年以上経った今でも仲良く繋がっているメンバーもいます。お金だけでは買えないものを手に入れた感じです。
また、別の買い取り金なしのツアー誘いなども受けてました。我々は日本でこの後ツアーだったので参加できませんでしたが、そう言う事です。
最もアナログな方法ですが、一度買い取ってしまえば次へとドンドン繋がっていく可能性を秘めてます。アメリカのほとんどのバンドがこれを何回、何十回と繰り返してファンを増やしビッグバンドへと成長していきます。回数が増える度に買い取りも無くなり、むしろ呼ばれます(僕のイメージで3回もやればクリアできるはずです)。なので、ライヴの本数が日本では比ならない数をやります、だから上手い、メンタルが強い、ちょっとやそっとじゃ凹まないです。


ツアーだけでなく、フェスも同じ買い取りができるものがあります。
ただし、その時々によるのであまりあてにはなりませんし、フェス1本買い取ったところで大した効果は生まないのでオススメできません。
ローマは一日にして成らず、と同じ、巨大フェス出演は一瞬の話題性は呼びますが、物販の売れ数は他のバンドも沢山いるので分散しますし、そのあとに続く活動と結びつけるには敏腕マネージャーが必要です。ので、なるべくフェスは呼ばれるようになるまで頑張るのがオススメですし、イベンター側も買い取ってくるアーティストより上り詰めてきたアーティストを応援します(日本は)。
海外の場合はちょっと様子が変わります。フェス1本で人生が変わらないのは一緒ですが、お金の匂いを嗅ぎつけて寄ってくる、応援してくれる人が素直に多いので、その辺にもチャンスは転がってます。ただ気をつけて、何もできない詐欺師もいるので。本当に実績のあるコーディネータなど、金さえあれば良いって人はいるのでその辺が少し日本とは違いますね。アメリカとか特にこう言う道徳に関しては余り気にしない人種なので。

まとめ


いかがでしょう?愕然とした人もいれば、金かよ、って思う人もいればとそれぞれでしょうけど、これはあくまで一つの方法です。僕は当時スポンサーなどもついていたので、実現できた部分もありますが、どんなアーティストにもそう言ったチャンスが作れると受け止めてもらえれば。
例えば100万円!って聞くと高額に感じる人もいるかもですが、よくよく自分が音楽に費やしているお金を考えると安いもんではないですか?
ソロであれバンドであれ、コツコツ貯めれば可能な金額だと思います。バンドなんて5人もいれば一人20万ですし。
または自分達を応援してくれる強力な協力者を見つけるのも一つの手段です。
メジャーバンドならメジャーレーベルが出してます。インディならインディらしく融資・出資してくれる人を探すのも一つです。インディの場合そういう窓口は増えますよね、別に音楽関係の人・企業じゃなくてもいいので。

近日中にどんな流れで活動を進行していくべきか、というのも書きたいと思います。

Supe, Mushroomed, hed(p.e.), Straight Line Stitch 2009 HED to HEAD TOUR

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