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[音楽ブログ]英詞の書き方、オススメの思考法

2019.10.23
邦楽の歌詞とのよくある違い


簡単な英詞の書き方、考え方をオススメします。

まず大事なのは、邦楽歌詞との決定的な違いを理解する事ですね。
英語か日本語かの違いじゃないですよ。

邦楽の歌詞でよく見られるのは、「ストーリー展開」的な歌詞ですね。歌詞の中には主人公のような存在がいて、経験や感情を表し、リスナーに共感する部分を見つけてもらう。尾崎豊の「15の夜」とかまさしくだと僕は思います。情景を表現する歌詞も多いと思います、「あ〜あ〜川の流れのよう〜に〜」など。
表現手法は日本語も英語も色々あるのですが、邦楽は本の様に1Aメロからラストのサビまでページをめくっていく様なストーリー性があると思います。
ラスサビがよく転調するのも、これが一つの要因だと思います。
箇条書きすると
1A➡︎情景など、主人公の環境を表現
1B➡︎主人公の主観、感情を表現(喜び、疑問、怒り、悲しみ、刹那など)
サビ➡︎答え、結果、展望、希望を表現

英詞でもこの流れの歌詞は多くあるので、構成としてはテッパンですね。
この構成の中に英語をどのように埋めるか。

先ほど書いた通り、邦楽はストーリー展開が多いですが、英語の場合は「関連する内容」展開がよく使われます。小学生の頃にストーリーを書く時の基本的な考え方、と言う事で教わるのが「Brain Storm」です。

一個のテーマを決めてから、それに関連するものを周囲にどんどん書き足していくって手法です。

https://datavizcatalogue.com/methods/brainstorm.html

こんな感じです。
見るとわかると思いますが、1つの題に対してA,B,C,Dと4つのカテゴリーがあります。この4つは全く違うカテゴリーでの題に関連していればOKです。

題が「赤」だとします。
Aは「血」だとしてサブカテゴリーが「血管」「傷」「傷跡」など
(Blood➡︎ veins, scratch, scars)
Bは「薔薇」だとしてサブカテゴリーが「棘」「臭い」「咲く」など
(Rose➡︎thorn, smell, bloom)
Cは「愛」でサブカテゴリーを「ハート」「キス」「恋人」
(Love➡︎Heart, Kiss, Lover)
Dは「信号」だとしたらサブを「止まれ」「警告」「危険」などなど
(Signal➡︎Stop, Warning, Danger)
お気づきかもしれませんが、赤に関連しているだけでカテゴリーは全て別物ですが、サブカテゴリーがなんとなく関連してますよね?
これらを組み合わせ、英語で表現すると割と良い感じのができます。
すっごい簡単に考えると、上記のカテゴリーから僕は題を「赤」よりも例えば「ドラキュラ」などを連想するので、それから広げて「白い肌」「夜」「月」とか足して
” I’m a lover in the night, my veins can’t stand the light
It’s the red moon, can help me bloom
The days give me scars, thorns that scratch deep in my heart
Only you can, give life to my pale skin
So I give you, My Dangerous Kiss, Dangerous Kiss”
(私は闇に潜む愛するもの、光が耐えられない
赤い月だけが、私を咲かせる
毎日は傷跡を残し、心に深く刺さった棘
君だけが、私の白い肌に命を与える
だから貴方にあげる、私の危険なキスを、危険なキスを

と、まぁ今5分くらいで考えたのでクオリティは別として(笑)
めっちゃ怖い女性が連想されますが、ドラキュラ系のドラマだったらハマりそうじゃないですか?w
太字は韻を踏んでいる部分です。英詞は韻を踏むのは大事です!
canとskin?って気付いた方、センスありますね。これは発音方法です。
歌の発音って会話とは違うので、色々遊べます。これはまた別の記事で詳しく説明しますが、canは「キャン」ではなく「ケン」と歌えます。
また、skinも「スキン」ではなく「スケン」と歌えます。
よってこれらは歌詞上なら韻を踏んでくれるし、歌なので聴感上もちゃんとcanとskinに聞こえます。

歌詞を書く事って本当に大変な作業です。楽曲が出来上がっていたとしても、歌詞を書くという事はもう1曲書くようなもんなので…。しかもAメロとか必ずしも繰り返せたり、ループできる訳でもないのでネタが尽きるのも良く理解できます。
そんな時にこの手法がちょっとでも役立たせて頂けたら。
自分で考えられない時は題だけ決めて、他の人にカテゴリーやサブを考えてもらうにも有効的です。
自分にはないアイディアとかもそこから広げられるのに良いと思います。


それではまた〜


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